
最近、動画サイトのYouTubeで、「胎内記憶」についての興味深いお話を拝見しました。産婦人科医の池川明氏は、子どもを対象とした調査で、約3割に胎内記憶があるとの回答が得られたと報告されています。
その中には、おなかの中にいたときのことだけでなく、「お母さんを選んで生まれてきた」「お母さんを幸せにしたかった」と、生まれる前のことを語る子どももいるといいます。
こうした語りの内容が科学的に確かめられたわけではありませんが、私は、親子のつながりや人生の目的について考えるきっかけをいただきました。
今回は、この「胎内記憶」の話題を入り口に、私が学んでいるスピリチュアリズムの視点も交えながら、子育ての意味や、人が生きる目的について考えてみたいと思います。
「お母さんを幸せにしたかった」という子どもたちの言葉
紹介されていたお話の中で、特に心に残ったのは、「人の役に立つため」、とりわけ「お母さんを幸せにするため」に生まれてきた、という子どもたちの言葉です。
私はこのお話を伺い、親子が愛情を交わすことの大切さを、あらためて感じました。
子どもの笑顔や何気ない言葉に励まされたり、日々の成長に喜びを感じたりする。子どもは、何か特別なことをしなくても、その存在そのもので、周囲の人に幸せをもたらしてくれることがあるのだと思います。
ただし、子どもが親の幸せを背負う必要はありません。
「お母さんを幸せにする」という言葉も、子どもに役割や責任を求めるのではなく、親子の間にある温かなつながりを表すものとして受け止めたいと思います。
そして、親もまた、一人で頑張り続ける必要はないでしょう。家族や周囲の人たちに支えられながら、親も子も、それぞれの人生を歩んでいけることが大切なのだと思います。
スピリチュアリズムが説く「人生の目的」とのつながり
私が学んでいるスピリチュアリズムでは、人はそれぞれに役割を持ち、人の役に立つ中で人間的に成長していくことを、人生の大切な目的と捉えています。
どういう種類のことであっても結構です。自分の能力を伸ばして他人への援助を啓発のために活用する、それがあなた方のなすべきことです。
シルバーバーチの霊訓(十)p32
「人の役に立つために生まれてきた」という子どもたちの言葉に、私は、この考え方と通じるものを感じました。
人の役に立つというのは、必ずしも大きな仕事を成し遂げたり、特別な活動をしたりすることだけではないと思います。
身近な人の話に耳を傾けること。困っている人に手を差し伸べること。そして、誰かがいてくれることに感謝すること。そうした日々の小さな行いも、利他的な生き方の一つではないでしょうか。
私たちの生活には、人間関係の摩擦や病気など、さまざまな問題や困難があります。私は、そうした経験も、自分を見つめ直し、他者への理解や思いやりを深める機会になり得ると考えています。
もちろん、苦しみを無理に肯定したり、我慢し続けたりする必要はありません。助けを求め、支えてもらう経験の中にも、人とのつながりを学ぶ機会があるのだと思います。
子育てを通して、親も共に成長していく
このような視点から見ると、子育ては、親が子どもを育てるだけではなく、親自身も学び、成長していく営みとして捉えることができます。
思うようにならないことに向き合い、相手の気持ちを理解しようとする。自分とは異なる個性を受け入れ、ときには自分の考え方を見直す。そうした日々の中に、親自身の心が磨かれる機会もあるのではないでしょうか。
同時に、子育ての大切さを語ることが、お母さんやお父さんに、さらなる負担を求めることになってはいけないと思います。
親だけが責任を抱えるのではなく、家族や地域、社会の中で支え合う。子どもも、育てる人も、大切にされる。そのような環境を、皆でつくっていきたいものです。
また、人間的に成長する機会は、出産や子育てに限られるものではありません。家族や友人、仕事や地域で出会う人との関わりの中にも、それぞれの学びがあると思います。
大切なのは、自分の置かれた場所で、目の前の人を大切にしながら生きていくことではないでしょうか。
命のつながりを感じ、支え合う社会へ
今回、命の誕生に携わる医師の方から、私が学んでいるスピリチュアリズムにも通じるお話を伺えたことを、興味深く感じました。
胎内記憶について、どのように受け止めるかは人それぞれだと思います。それでも、この話が、子どもの存在をあらためて大切に感じたり、身近な人との関係を見つめ直したりするきっかけになれば、そこに意味があるのではないでしょうか。
私自身は、命のつながりや人生の目的について考えることが、日々の思いやりや支え合いにつながってほしいと願っています。
同じ考え方を持っているかどうかにかかわらず、互いの立場を尊重し、困っているときには手を差し伸べる。そのような関わりを重ねることで、より温かな社会に近づいていけるように思います。
人生の目的は、遠くにある大きな何かだけではなく、今日、目の前の人にできる小さなことの中にもあるのかもしれません。
九州和の会では、こうした命のつながりや、利他的な生き方のヒントについて、皆様と共に学びを深めております。
日々の暮らしの中で少し立ち止まり、ご自身の人生や、人とのつながりを静かに見つめ直す時間を持ってみませんか。
お知らせ
九州和の会では、こうした思想について共に学び、心を深める例会を毎月開催しております。
令和8年11月の例会については、以下の案内をご覧ください。






