
今回は、歴史上の有名なエピソードを通して、私たちが普段何気なく信じている「常識」や「正しいという思い込み」について、少し立ち止まって考えてみたいと思います。
リンカーンの奴隷解放宣言と霊媒
アメリカの歴史において、エイブラハム・リンカーン大統領が行った「奴隷解放宣言」は、素晴らしい歴史的偉業として知られています。 そしてこの宣言を出すにあたり、リンカーンはホワイトハウスに霊媒(ミディアム)を招き、そのメッセージを参考にして決断を下したと言われています。
現代では、「肌の色の違いによって人間の価値が異なる」などということは、間違った価値観であると考える人が増えているのではないかと思います。 しかし、当時の社会においては、「有色人種は白人よりも劣っている」という価値観がいわば”当たり前の常識”として深く根付いていたと考えられます。
そのため、この素晴らしい宣言に対しても、当時の「常識」という価値判断から、否定的な考えを持った人々も数多くいたと推測されます。
私たちの「正しさ」は本当に正しいのか?
現代から過去を振り返れば、「当時の人々は未熟で歪んだ価値観で判断していたのではないか」と考えることができるかもしれません。
しかしこの歴史的事実は、現代を生きる私たち自身にも、他人事ではなく、何らかの示唆を与えてくれるように思います。
私たちは一人一人、「こうあるべきだ」「これが正しい」という自分なりの価値基準を持っています。 しかし、その私たちが信じている「正しさ」は、実はその時代、その社会における常識、慣習、法律、あるいは特定の権威など、何らかの限定的な価値判断に基づいた「自分なりの善悪の基準」に過ぎないということもあるのではないでしょうか。
奴隷解放宣言に反発した当時の人々も、同じように何らかの自分なりの価値判断から反対したのかもしれません。 しかし、物事を一歩引いてみる事、様々な角度から眺めてみる事、俯瞰して見ることによって、自分が信じて疑わない価値判断(固定観念)が、実は、未熟で歪んだものととらえられるかもしれません。
宇宙のほんの一部しか見えていない私たち
私たち人間は、広大な宇宙全体を見渡したとき、ごく限られた周波数域の情報しか得ることができないと言われています。 そのごくわずかな情報をもとに、自分なりの価値判断を下しているわけですから、私たちの視野は非常に狭く、その判断も未熟なものになりがちであると考えられると思います。
だとするならば、この現代においても、今の自分自身よりも物事をはるかに深く洞察し、未来も見渡すことのできる存在がいるとすれば、そのアイデアを受け入れることは大切かもしれないとは言えないでしょうか。
私たちが学びの参考にしている『シルバーバーチの霊訓』には、次のような言葉があります。
あなた方は不完全な理解力でもって判断しておられます。その時点においては善であり、その時点においては悪だと言っているに過ぎません。それはあなただけに当てはまる考えです。
シルバーバーチの霊訓(五)p142
一歩引いて、より高い視点から眺めてみる
例えば、自分なりの判断で行動すれば「10人」の人が救われる状況があるとします。 しかし、自分の考えを一旦手放し、より深い洞察力を持った存在からのアイデアを受け入れることで「1,000人」の人が救われるとするならば、後者の方がより適切な判断であると考えられることもあると思います。
このように考えてみると、私たちが固く信じている何らかの価値判断は、実は非常に未熟で、偏狭なものであるかもしれないと気づくことができるのではないでしょうか。
物事を一つの価値基準から見つめるのではなく、様々な角度、立場から眺めてみる。一歩引いて全体を見渡してみる。自分なりに高い視点に立って見下ろしてみる。より高い判断力を持つ存在の声に耳を傾けてみる。
このような観点を持つ事が、より良い選択肢を選び取るために必要なことかもしれません。
日本心霊科学協会、九州和の会においても、常にこうした柔軟で高い視点を持ち、より良いアイデアを受け入れられるような、開かれた場でありたいと願っております。
そうした姿勢を大切にすることが、結果として、より多くの方を真の意味で幸福な人生へと導くことに繋がっていくのではないでしょうか。
【お知らせ】 九州和の会では、こうした思想について共に学び、心を深める例会を毎月開催しております。 5月の例会については、以下の案内をご覧ください。






