スピリチュアリズムとは何か

森の中の光

スピリチュアリズムは心霊主義と訳されます。

スピリチュアリズムの思想は、主にキリスト教圏で普及してきたために、輪廻転生の思想を受け入れるか否かなどで個人によって信じるものが少し異なっています。

そのため、以下の要素を信じることが最低限の条件とされています。

  • 人間は霊魂と肉体からなり、この世を去るときには、霊魂が肉体から離れあの世において生き続ける。
  • 人間は霊魂との交信が可能である。

スピリチュアルという言葉は知っていても、スピリチュアリズムという言葉をご存知ない方は多いと思われますので、この「スピリチュアリズム」についての概要を説明したいと思います。

まずは、スピリチュアリズムの思想の根拠を探るために、スピリチュアリズムの歴史を振り返ります。

スピリチュアリズムの歴史

1848年、米国のハイズビル村のフォックス家に、ポルターガイスト現象(心霊現象の一種:誰も手を触れていないにも関わらず、物体が移動したり、物をたたく音が聞こえたりする現象。)が起こりました。

見えない存在(霊)との交信を試みるために、アルファベットをAから順番に口にし、見えない存在が望むところで音を鳴らしてもらうといった方法によって、通信文を受け取ることに成功しました。

この事件を発端として、欧米で無数の霊媒によって引き起こされた心霊現象を、多くの著名人が検証しました。

以下にその著名人の一部を記します。

  • アーサー・コナンドイル(シャーロックホームズの著者、スピリチュアリズム普及の最大の功労者)
  • ウィリアム・クルックス(世界的物理学者。タリウム元素の発見やクルックス放電管の発明など、歴史的な業績を残した。)
  • オリバー・ロッジ(世界的に有名なイギリスの物理学者)
  • シャルル・リシェ(パリ大学医学部の生理学教授、ノーベル賞受賞者)
  • ハリー・エドワーズ(心霊治療家。1970年代当時までに150万通の治療依頼の手紙を受け、医者から見放された病人の80%以上に回復が見られた。)

その結果、心霊現象はトリックではなく、何らかの知性を持った存在(霊)によって引き起こされており、人間は死んでも霊魂として存在し続けるという思想の裏付けが得られました。

もちろん自然科学によって証明されたわけではありませんが、物理的心霊現象を生じるためには、魂が死後も存続するということを想定しなければ説明がつかないという段階までには至ったということです。

スピリチュアリズムの思想

そして、多くの霊界からの通信により、死後の世界に関する事や人間はどのように生きるべきかといった思想、哲学が啓示されましたが、このようにして霊界から啓示された思想をスピリチュアリズムと呼びます。

啓示された思想の中で、代表的なもので世界三大霊訓と言われている書籍を以下に記します。

  • シルバーバーチの霊訓(モーリス・バーバーネル)
  • 霊訓(ウイリアム・ステイトン・モーゼス)
  • 霊の書(アラン・カルデック)

スピリチュアリズムの思想には様々な要素がありますが、この「魂の死後存続」は最も基本的な思想となっています。

そもそもが、霊界からの啓示を示すためには、死後の世界があり魂が死後も存続し続けているという前提条件が必要だったわけです。

死後の世界が存在するという思想の必要性

お花畑

宗教の中には死後の世界を明確に語らないものもありますが、スピリチュアリズムでは最も重要視されていますので、これについて少しだけ考察してみます。

先ほど紹介させていただいた、「心霊現象」から、「人間が感知できない世界に何らかの知性(霊)が存在し、そのような知性が存在する(周波数の異なる?)世界があるということを考えざるを得ない」と考えられると思いますので、このことから、死後の世界が存在するのではないかと考えてもいいと思います。

また、臨死体験」などから、「人間は霊魂であり、それが肉体に宿っている」ことや、「死後の世界が存在するということの証明としても良いかもしれません。

しかし、そのようなものは科学的な証明になっていないと思われるかもしれませんので、ここでは哲学的、道義的な観点から、死後の世界の必要性について考えてみます。

例えば、死後の世界があると明確に断言できない場合はどのようなことが起こるでしょう?

 

死後の世界があるかは不明

⇒死んだら無に帰すると考える人が出てくる

⇒いいことをしようが悪いことをしようが無になってしまえば同じことだから今のうちに楽しんでおこうと考える

⇒自分中心の考えから他人に迷惑を掛けるようになる

⇒他人に迷惑を掛けても自分をかえりみることなくさらに自己中心的な行いがエスカレートする

⇒迷惑を掛けられた人も周囲の人に迷惑を掛けるような行為に及ぶ

 

このようにして、悪行もエスカレートして、様々な問題を生む原因になってくるのではないでしょうか?

では逆に、死後の世界が存在することを明確に教えられていたらどうでしょう?

おおざっぱですが、「良いことをしたら巡り巡って善行が自分に返ってきて自分が幸せになる、悪いことをしたら同様にして自分が不幸なる」と考えたら、この負のサイクルにくさびを打つことになるのではないでしょうか?

大きな問題でいえば、独裁国家の幹部がこのような思想を手にし、考え方を根本的に変えることができたら、民主化が進み、その国の国民の生活は一変するのではないでしょうか?

もっと身近な問題で、日本においても無差別殺人や虐待などのむごい事件が相次いでいますが、こういった問題の根本的な原因には、間違った価値観からくる自己中心的な生き方があり、それがエスカレートした結果生じているのではないでしょうか?

いきなりこのような蛮行ができるわけではなく、長い間の誤った生き方が積もり積もって生じたものではないかと思います。

シルバーバーチの霊訓には以下のように記されています。

敵対関係、戦争、怨恨、こうしたものを産み出すのは唯物主義です。物質がすべてである、死はすべての終わりである、だったら自分の思うままに生きて何が悪い、という論法です。

もちろん、死後の世界が存在することを断言する必要はない、あろうがなかろうが正しく生きなければならない、という考えも良いかと思いますし、様々な考え方があっていいと思いますが、スピリチュアリズムにおいては重要な思想ですし、一つの意見として参考にしていただけたら良いのではないかと思います。