スマホ(AI)の恋人を見てほほ笑む男性

AI時代に考えたい、人間関係の価値

近年、AI(人工知能)の進化は目覚ましく、若い世代を中心に日常生活での利用が急速に広まっています。 中には、AIとの恋愛や、AIをパートナーとして人間との結婚を選ばないと語る人の事例も報道されるようになりました。

確かに、AIは魅力的です。 人間とは比較にならないほどの膨大な知識を持ち、何でも瞬時に教えてくれます。さらに、こちらの意見に寄り添い、褒めたり認めたりしてくれるため、利用する側としては非常に心地よく感じることでしょう。

もちろん、その背景には、開発・運営側が多くのユーザーに利用してもらうため、「人間に気に入られる反応」をするようプログラムしているという側面もあります。

しかし、私たち人間同士の関係はどうでしょうか。

「思い通りにならない」ことの価値

人間は、AIのように常に自分を全肯定してくれるわけではありません。 一人ひとり、蓄積してきた知識や経験、性格、置かれている環境は千差万別です。

だからこそ、意見の食い違いによる対立もあれば、「どうしても馬が合わない」という人も存在します。 ストレスを感じることもあるでしょう。しかし、「魂の成長」という視点に立った時、この「思い通りにならない人間関係」こそが、非常にありがたい存在であることに気づかされます。

摩擦が心を磨く

自分と異なる意見に触れ、摩擦が起きる。 その時、私たちは自分の至らなさを反省し、改善しようと努力します。 あるいは、逆境の中で自分の信念を貫き通すことで、自信を深め、精神的に強く成長していくこともできます。

そのような事を通じて、判断力、洞察力を深め、より良い判断、行動が出来る存在(真理)へと近づいていくことができるのではないでしょうか。

もし、周囲がAIのように自分の言うことを全て肯定してくれる存在ばかりだとしたらどうでしょうか? そこには心地よさはあっても、「葛藤を通じた成長」はありません。

ある程度の判断力を持った大人であれば、AIを生産的なツールとして活用し、人生を豊かにできるでしょう。 しかし、まだ判断力が未熟な子供などが、安易な「心地よさ」だけに浸ってしまうと、現実の人間関係から学び、心を育てる機会を失う弊害も危惧されます。

「死んだら終わり」ではない視点を持つ

ここで重要になるのが、「人間は肉体だけの存在ではない(本質は霊魂である)」という思想を持つかどうかです。

もし「死んだら全て終わり」であれば、人生はただ楽で心地よい方が良いのかもしれません。 しかし、もし私たちに死後の世界があり、この世が「魂を磨くための学びの場」であるとしたらどうでしょうか。

面倒な人間関係も、意見の対立も、すべては自分をより高みへと成長させるための砥石(といし)となります。

現在の科学では証明しきれない領域ですが、AIが台頭する今だからこそ、こうした精神的な視点を学び、膝を突き合わせて意見交換をする「アナログな場」が、より一層大切になってくるのではないでしょうか。

地上生活のいかなる体験も、それに正しく対処し正しく理解すれば、人間の魂にとって必ずやプラスになるものをもっております。いったい何の困難も、何の試練も、何のトラブルも、何の苦痛も、何の悩みもない世界を想像できるでしょうか。そこにはもはや向上進化の可能性がないことになります。

シルバーバーチの霊訓(四)p43

【お知らせ】 九州和の会では、こうした目に見えない世界や心の在り方について、共に学び、語り合う場を設けています。

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