平成30年3月25日に、日本心霊科学協会福岡支部創立50周年記念祝賀会を開催いたしました。

午後から、講演会を行いましたが、その内容についてご紹介させていただきます。

自動書記現象

まずはじめに、日本心霊科学協会福岡支部発足当初の関係者の一人である、野上忠久先生に、当時に頻繁に起こっていた物理的心霊現象である、自動書記現象についての話をうかがうことができましたので、以下にその内容を記します。

昭和45年頃に福岡県博多区にある櫛田神社において交霊会が行われました。

下の写真がその時に実際に書かれた文章となります。

この用紙の両側に女性二人が座り、二人で筆を持っていると、筆が自動的に動き出し、上の写真の文章が書かれました。

文章の内容は、

教なくとも道は有り 只同根異葉に
顕れなすもの真もちて道あるけよ

と書かれているようです。

これが書かれたときに、さにわが「どちらさまでしょうか?」とたずねると、「赤でも黒でもどちらでもよござす。」という答えが返ってきたという事でした。

また、このころの日本心霊科学協会の機関誌である、「心霊と人生」の1959年1月号なども持参されていました。

この時代から日本心霊科学協会の活動が絶えることなく、人々を道徳的に正しい生き方へと導くことができたのは、先人の強い信念があればこそだと思いますし、それを受け継いだ自分たちも、正しい知識を広めるためにも向上を続けねばならないと感じました。

シルバーコード(魂の緒)が切れるときの音

続いて中国研究会の霊的能力者である、山野口勝呼先生の話がありました。

中国研究会も1971年に発足した歴史ある団体であり、発会式も当時の日本心霊科学協会において中心的な役割を果たしていたそうそうたるメンバーにより行われたとのことです。

そして、山野口先生のお母様も日本心霊科学協会において、霊的能力者として活躍されましたが、そのお母様が亡くなられたとき、お葬式も中国研究会の精神統一会場で行われました。

お葬式が行われている最中に、ぶゎーんという大きな音とともに、山野口先生のご主人が持たれていた数珠が、飛び散ったとのことです。

そして、この時は一体なんの音なのかわからなかったようですが、日本心霊科学協会で最も活躍された霊的能力者である吉田綾先生が、ご主人の吉田正一先生が亡くなるとき(シルバーコードが切れるとき)に、障子が飛んでしまうのではと思うくらいの大きな音がしたと言われていた話を思い出し、これが魂の緒が切れたときの音だったのだと思われたとのことでした。

スピリチュアリズムにおいては、人の死というものは、シルバーコードが切れるときと明確に定義されていますが、その時に大きな音がし、またそれを霊的能力者の方は感知することができるということは初めて知りました。

汝自身を知る

最後に、以前に日本心霊科学協会において活躍されてあった龍英一郎先生に話を伺うことができました。

龍先生は自分自身を知るために仏教を学んでいること、安心立命の境地になりあの世に旅立っていくことのお手伝いをすることが重要であること、磁場を大切にするために、将来的には神社で精神統一会をしたいことなどを話されました。

結局のところ、自分自身を知らずして、世の中や人のために尽くすことはできないと思いますので、まず自分自身を知ることは大切なことと思います。

また逆に、世のため人のために尽くすことによって、自分自身を知ることにつながると思いますし、それが人生の目的と言ってもよいのでは思います。

そして、龍先生のおっしゃるように、人々が安心立命の境地に少しでも近づいていただくようにお手伝いをすることが重要なことですし、日本心霊科学協会がそのような役割を果たせる団体に育っていけるように微力ながらも尽力していくことが求められているのではと感じます。

この世で果たすべき目的

そして、山野口先生が説得力のある言葉で締めくくられたのでご紹介します。

  • 生きているときに、最も大事なのは社会に通用する霊性と人格を作ること。
  • 何十年も(霊的能力者として)話をしていると、人生を人に預ける人がいる。なんでも霊的能力者に聞いてくるが、自分の人生は自分で決めないといけない。
  • ニートばかりやっていても成長しない。自分の足で立つような教育をしなければならない。
  • (霊の姿が)見えた(霊の声が)聞こえたという人は星の数ほどいる。後ろ(背後霊)が高いものと繋がるほど大きなステージが用意される。
  • 霊能力を磨くのではなく霊性を高めることが大事

以上が山野口先生が最もおっしゃりたかったことだと思いますし、スピリチュアリズム(心霊主義)においても最も重要視される部分だと考えられます。

スピリチュアルだの魂だの背後霊だのという話になると、どこかいかがわしく自分とは無縁な世界の話だと思われる方も多いかと思いますが、結局それが要求するもの、もたらすものは、正しい生き方をし、成長し、そのような人が増える事で、より良い幸福な世の中が実現すること、そのことに他ならないのだと思います。